新庁舎は、「きよみ野」に建設!

10月27日(火)、臨時議会が開催されました。

一般会計補正予算の「債務負担行為補正」で、新庁舎建設設計業務委託事業として6,940万円(限度額)の追加が提案され、全会一致で可決されました。債務負担行為の期間は、平成27年度~28年度。

新庁舎の建設について中原市長は選挙公約の中で、『建設には賛成だが、総事業費50億円は高すぎる。事業の見直しをする。』と表明しました。新庁舎での採用が決まっていた東洋ゴムの免震装置が、データ改ざん発覚で使用出来ず、再度「確認申請」をやり直すことになりました。他メーカーのものに変えるとしても、最低でも半年はかかるという中で事業の見直が始まりました。

6月議会終了後、『市長キャラバン』を開催。改めて直接市民と新庁舎建設について話し合い、多様な意見・提案が出されました。多くの市民から、場所・時期・事業方法、そして建設費圧縮・削減の具体的な縮減策が出されました。意見・提案の整理・検討、方向性・見直し案の作成と検証を行い、9月~12月に方向性が示されることになっていました。

しかし、臨時議会で明らかになったのは『建設場所』でした。きよみ野「おあしす」の東(当初の予定地)に建てるということです。

これに対し各会派からは、●なぜこの時期に臨時議会を開き、補正予算なのか? 12月議会でも支障はないのでは。●「建設費が高い」と言っているが、何と比較して高いのか。いくらなら「安い」と考えているのか。●きよみ野に決めた理由とこれまでの経過。どのような分析をして反映させたのか。●具体的な方向性を示さず、設計会社に丸投げして「ただ安くしろ」はおかしい。等といった質問が出されました。

これに対し市長は、『大きな方針は「場所」だと考える。』『場所が決まったので、基本設計・実施設計をやり直す。その中で建設費や延床面積の縮減を積み上げて、現実的な落としどころを探る。』『削減する金額や面積を提示して進めるのではなく、設計の中で確実なものを確認していく。』また、『建設費の縮減と同時に、スピード感を持って進めることが重要だ』との説明を繰り返しました。

私も同様の質問をしましたが、加えて〇建設スケジュールの確認 〇現計画案で実施した場合、実勢価格はいくらか 〇入札不調時の対応 〇建設の需給バランスからみると、建設延期も一案だと思うが、検討されたのか 〇これまで進めてきた「新庁舎」案の見直し・再検討ではなく、よりコンパクトで機能的な庁舎の象徴ともいえる「プレハブ的庁舎」は検討しなかったのか等です。

また、「よりコンパクトで機能的な庁舎」とするために、『建設費の縮減については、目標とする額・%や面積』について示すべきではないか。市長として「こうしたい」という方向性、目標を明示しなければ、検討のしようがないのでは? と質問した。多くの議員が言いたかったことは、このようなことだったと思います。

一般会計補正予算の「債務負担行為補正」は全員賛成しましたが、それに対する附帯決議が自民から出され、全員賛成で決議されたました。附帯決議は、『庁舎建設等検討委員会から出された「庁舎建設等に関する報告書」を基本にした基本構想や基本計画に配慮し、26年3月に策定された基本設計を尊重すること』との内容です。

元々は自民・公明・共産で出すつもりだったようですが、全会派一致として出したいということで我々「市民改革クラブ」と「市民党」にも声がかかり、協議の結果、文言の一部修正をして全会派が賛成者として名を連ねました。

私は、附帯決議の内容はそれほど大きな意味はないと思います。本当に言いたかったことは、『明確になったのは「場所」だけ。数字はて出てこないし、「正直よく分からない。」しかし、補正予算を否決すると建設が遅れたり、とん挫する恐れもある。仕方なく承認はするが、市長にも反省を求めたい』といったことだと思います。

さらに言えば、「否決」の責任を負うことを恐れたと思います。建設が遅れることや否決が「中原イジメ」と受け取られ、その評判が、来年1月の「市議会議員選挙」に影響するのは避けたいという思いがあったのではないでしょうか。市議選は始まっていると感じます。

それにしても中原市長!  もう少し丁寧に進めることが必要だと思います。今回の臨時議会で、市長の思いや方向性が見えてきた部分もありますが、最初にそのことを話すべきだと思います。質問を受けて答えるのと、事前に説明した上で提案するのでは、同じ内容でも受け止め方が違います。少なくとも、「明確になったのは場所だけ」との批判は出なかったと思います。

幹部職員! もう少しきちんとサポートしていただきたい。日頃、市長の意向に沿って仕事をすると言っていますよね。市長が方向を示さないのであれば、『市長はどうしたいのですか』と聞いた上で、自分の考えを言うべきです。「いいものはいい。ダメなことはダメ。こうした方が良いのではと提案する」のが、あなたがた方の仕事です。

市長そして職員、もっと腹を割って激論を交わしてください。それが市のため、市民のためだと思います。