望月衣塑子

望月衣塑子(もちづき いそこ)、東京新聞社会部記者。

森友・加計学園事件の取材チームの一員として取材しながら、官房長官会見で質問を続けている記者です。

時には、菅(すが)官房長官へ20回以上の質問を重ね、会見が長時間にもなることもあり、官邸の方々からは余りこころよく思われていない方です。
本質は、隠したい・聞かれたくない・話したくないことをしつこく質問されることが嫌で、目障りな存在だからだと思います。

政治部中心の記者クラブの中で、それまでの慣例にとらわれず突撃取材を繰り返すため、総理秘書官や官邸報道室から質問制限や妨害を受けてきました。

望月記者に対し、「取材する側」からも批判があります。仲間内の約束ごとや空気感を無視し、質問を通じ事実を追及する姿勢に、『一人だけ良いかっこをするな』『俺たちのムラを荒らすな』という雰囲気です。無視されたり、政権側に忖度して「自主規制」するように圧力を受けることもありました。

勿論その逆もあります。望月記者に続いて、さらに突っ込んで質問を重ねる他紙の記者もいます。

昨日(18日)の午後、おあしす 多目的ホールで望月衣塑子さんの講演会があり、行ってきました。9条の会@よしかわが主催で、2周年のつどい・記念講演で、チラシには、望月記者が見る『憲法9条とこの国の平和』とありました。

望月さんのお話しを聞くのは初めてです。細身の小柄な方で、2時間近く早口の高い声で全身を使ってのお話しでした。
これまで社会部記者として、首都圏の県警、東京地検特捜部を始め経済部、社会部遊軍(ゆうぐん)で、歯科医師会の闇献金疑惑や防衛省の武器輸出、詩織さんレイプ事件そして「モリ・かけ」等の取材を通しての思いです。

官邸重視、国会軽視が進む中、いろいろな疑惑の中心に『安倍首相』がいることや、トランプ大統領と進める日米軍一体化、米国製兵器の購入と武器輸出、辺野古埋め立て県民投票、入管法強行採決等の問題を通して、権力との向き合い方、国の将来とメディア・記者の役割について語りました。

その語り口は、東京生まれだそうですが、大阪のおばちゃん予備軍のような印象を持ちました。

個人的にいくつか聞いてみたいこともありましたが、質問時間の関係で伺えませんでした。望月さんの本を2冊(*新聞記者・武器輸出と日本企業)購入してきましたので、その中に書かれているかもしれません。

質問の一つは、菅官房長官に質問を続ける意味と心の持ちようについてです。いつも木で鼻をくくったような態度で、決まり文句を繰り返し、一方的にやりとりを遮断する菅手法です。それでも、めげずにやり続ける気持ちについてです。

「市議会」も同じです。やり続けなければ真実は見えず、続けることで変わって行くのだと思います。

*「新聞記者」は映画化され、6月28日(水)より上映されます。主演はシム・ウンギョンと松坂桃李です。

*遊軍でも仕事をしていたということですので、取材力は勿論、記事を書く能力も相当高いと思います。遊軍は、大きな事件や大事故・大災害時に応援に入るメンバーです。フットワークの良さと相手から信頼される人柄でなければ務まらない部署です。

*更新がⅠ日遅れました。申し訳ありません。