いきいき百歳体操

11月13日(金)、『いきいき百歳体操』に参加しました。

市のいきいき推進課と、吉川中央病院でリハビリを担当している理学療法士の方を講師に迎え、指導をしていただきました。
マンションの集会室で、途中、休みを入れながら1時間半行われ、十数名の参加者と一緒に私も初めて百歳体操を体験しました。

百歳体操は全部で6種類。おもりを手首に巻いて、1腕を前に上げる運動 2腕を横に上げる運動 3椅子から立ち上がる運動 おもりを足首に巻いて、4膝を伸ばす運動 5脚を後ろに上げる運動 6脚を横に上げる運動の6種類です。

運動のやり方や注意点は、〇ゆっくり行う 〇約8秒で動かし、約8秒で戻す 〇歌を歌いながら運動する 〇息を止めないことです。歌は童謡の「花」や「我は海の子」等です。

一つの運動毎に、記録紙に本数・回数・感想を記入します。感想はA「楽」・B「ややきつい」・C「きつい」です。Aの場合は次回におもりを1本(200グラム)増やし、Bは同じ、Cは減らすというものです。おもりは最大10本(合計2㎏)迄入ります。

この、『いきいき百歳体操』を3か月(15回)続けると、相当効果があるということです。吉川でもすでに行っているところで、最初付き添いの方に支えられて来た方が、一人で歩けるようになったそうです。嘘みたいな話ですが本当だと言っていました。

筋力トレーニングと脳トレは効果があるようです。埼玉県の和光市だったと思いますが、以前から高齢者の筋トレ・脳トレを推進し、医療費の削減や介護認定度の低下に繋がったと聞いています。

同時に別のことをやると脳の活性化が促進するようです。体操をしながら、歌を歌う・しりとり・計算をする等は効果があるようです。

『いきいき百歳体操』は、成人病をはじめ介護や認知症予防対策の一つの方法ですが、「平均寿命」と「健康寿命」のかい離を縮めていくための取り組みです。

日本は世界最高の長寿国であり、年々平均寿命が伸びています。しかし、健康寿命とのかい離が広がっていることが問題です。
2013年の統計では、男性の平均寿命は80.21歳ですが健康寿命は71.19歳です。女性は86.61歳の平均寿命に対し、健康寿命は74.21歳です。女性は長生きですが、死ぬまでに、病気の治療や介護を受ける期間が長いということになります。

お金もかかりますが、元気に生活出来ないことが最もつらいことだと思います。人は最後まで自分の意思で行動できることが、幸せだと思います。『ぴんぴんころり』で逝きたい、と願う人が多いのもうなづけます。

少し古い調査(厚労省)ですが、『死ぬ何日前から寝たきりになったのか』を調べたことがあるそうです。死亡前日まで元気だった人は13%、それを含め1週間前まで元気だった人は18%、1ヶ月前までは30%です。1年前までですと70%位です。皆が皆、長い間寝たきりで亡くなるわけではありません。

国や行政からすれば、『死ぬ前の寝たきり期間』を短縮できれば、医療や介護に要する資源(人・モノ・金)を軽減でき、国民・市民の負担を軽くすることが出来るということです。

2015年の日本の人口は、1億2,691万人。男6,171万、女6,520万。年間出生数100万人。年間死亡数127万人です。65歳以上の人口は3,349万人。高齢化率26.4%で、介護・介護予防サービス受給者は、588.3万人。高齢者の17.6%。75歳以上人口は、1,619万人、後期高齢者の割合は12.8%です。

吉川の人口は70,373人。65歳以上の人口は14,732人で、高齢化率20.9%です。75歳以上の後期高齢者は、5,191人で7.4%です。介護保険で、要支援1・2と要介護1~5に認定されている方(要介護者の認定率)は12.3%となっています。平成27年から29度の介護保険料は、所得段階が11段階あり、第5段階(基準額)で月額4,731円です。

負担と給付の関係を日本全体でみると、保険料は第1号被保険者3,200万人、第2号被保険者4,100万人。7,300万人の被保険者が保険料を払い、サービスを利用している人数は、居宅介護(支援)サービスが367万人、施設介護サービスの受給者が89万人(特養48万人、老健35万人、療養病床7万人)の、457万人が何らかのサービスを利用しています。特養への入所待機者は50万人います。

保険料を払っている人の6.3%しか介護サービスを受けておらず、高齢者の約15%しか利用していません。それでも年々給付額が増え続け、制度の見直しと保険料の改定が行われてきました。介護保険の給付は、平成12年~14年度の第1期3.6兆円でしたが、第5期には10兆円となりました。

元気な高齢者が85%います。この元気な高齢者が、死ぬまで元気に生活できるよう『健康づくり』の取り組みを進めることと、『働き手』として活用していくことが、『介護保険制度』を維持し、『元気な日本』にしていくための鍵ではないでしょうか。