今年の10大ニュース

新聞読者が選んだ今年の10大ニュース。やはりトップは「新型コロナウイルス感染拡大、緊急事態宣言」でした。

コロナに始まり、未だ終息の見えない新型コロナウイルス感染症。日本では「都市閉鎖」はなかったものの、外出の「自粛要請」、三蜜を避ける「新しい生活様式」、全国一斉の小中高一斉休業、飲食店の「営業時間短縮」、「在宅勤務」等が実施されました。マスク着用が日常スタイルになり、必要でない所でもマスクをしています。

新型コロナウイルス感染症は、私たちの日々の暮らしをはじめ、零細から大企業に至るまで経済活動に影響を与えました。格差社会や社会のもろさをあぶり出し、基本的人権や豊かさについて考えさせられました。行政や議会は、コロナ対策・対応に追われた1年でした。

公共施設の利用も制限されスポーツ観戦・芝居・音楽ライブ等、文化・芸術まで規制を受け、「自粛」という名のもとに、お盆の帰省や稲刈りの手伝いも出来ず葬式は家族葬が主流となる等、あたりまえの日常が消えていきました。

これまでの社会が、根底から揺らいだ2020年でした。

コロナ禍のこの1年は、ほとんどの人が初めて経験することだったと思います。私たちは何を学び、これからの人生にどう生かしていくのでしょうか。

*この1年、おもしろくもないブログにお付き合いをいただきありがとうございます。皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。

*【12/27追記】: 住友生命保険が今年の世相を表した「創作四字熟語」の入選作品を発表(12/22)しました。優秀作品10のうち、5つを紹介します。

医師粉塵(新型コロナウイルスの対応に奮闘する医療従事者)・収束渇望(コロナの感染収束を渇望)・妖姿願霊(妖怪アマビエに疫病退散を願う)・全面口覆(マスクの着用が定着)・出発振興(Go Toトラベルが話題に)。最優秀作品は医師粉塵。

*100年前の「スペイン風邪」は、世界人口18億人(当時)のうち3分の1から半数が感染し、5,000万人が死亡したとされます。日本本土では45万人が死亡しました。

近年では2002年から2003年に流行したSARS(サーズ:重症急性呼吸器症候群)や2012年のMERS(マース:中東呼吸器症候群)がありました。

2012年、野田内閣(民主党)は「インフルエンザ等対策特別措置法」を成立させました。しかしその後、自民党政権、厚労省、関係機関は何もしてこなかったのでは?と思います。特に医療面での現在の混乱を見ると、そう思わざるを得ません。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉がありますが、今回はこの経験をしっかりと生かさなければと思います。





夕焼け・朝焼け

議会が早く終わった市役所からの帰り道、西の空に「夕焼け」が広がっていました。きよみ野から見る「夕焼け」です。

この間までは暖かい12月でしたが、今週、強い寒気が突然やってきました。スーツだけでは寒く、この冬初めてコートと手袋を着用しての自転車通いです。

午後には冷たい風が吹き始め、4時半頃に日が沈むとあっという間に夕やみが訪れ、夜のしじまに向かっていきます。

その前の「夕焼け」です。見ているとホッとします。

以前から夕焼けの空は好きでした。夕日が沈む一瞬、強烈な光を放し、白い光に吸い込まれるように感じました。
久し振りに見た「夕焼け」と「日の入り」でした。

今朝は3時40分に目が覚め、5時半頃まで布団の中でもそもそしていました。
最近は、11時頃には寝るようにしていますので4~5時間で目覚めます。

まだうす暗さが残っている6時頃には、東の空に「朝焼け」が広がります。遠くにある送電線が鉄塔と鉄塔の間を道のように都心へと向かっています。高層ビルやタワーに点滅する赤い光と送電線のシルエットは、影絵を見ているようです。少し上の空には、まだ星が輝いています。

6時半頃になると、いよいよ日の出の準備が始まります。空はオレンジ色から黄色みを帯び、6時40分には明るく柔らかい黄色に変わります。

6時46分「日の出」。白い光を感じます。
「日の出」「日の入り」の白い光は、「溶鉱炉」の光のようにも思えます。。

全国一斉臨時休業の「要請」

【12月議会一般質問から】

2020年2月27日、安倍首相は全国の小中高・特別支援学校について3月2日から春休みに入るまでの間、一斉の「臨時休業」を行うよう要請しました。

突然の「臨時休業」要請は、学校現場をはじめ社会に大きな混乱をもたらし、新型コロナウイルス感染症への不安を深めました。

法的根拠も科学的根拠もない要請でしたが、全国の小中学校で99%、高等学校の98.8%が休校措置をとり(文科省調査3月16日)、児童・生徒は5月末まで、自宅での「学習」と「自粛生活」を余儀なくされました。

学校での新型コロナウイルス感染症対応は本来、「学校保健安全法」や「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」で行うことです。関連して「新型インフルエンザ等対策特別措置法」もインフルエンザ等対策の実施、発生時の措置について定めています。

感染症対策は、1地域決定 2最小限の制約 3専門機関の活用、この3つの原則にのっとり実施することになっています。
学校保健は自治体教育委員会の職務権限であり、具体的対策は、①出席停止 ②一部休業 ③全部休業という段階的に行います。また、学校保健は地域社会の公衆衛生と密接な関係があり、実施あたっては科学的・専門的な技術と施設を必要とするため、地域の保健所の助言と援助を受けます。これまでインフルエンザ等の対応は、実際にそうやってきました。

安倍首相の「要請」は、現行の教育法体系が備えていた「適切な対応」を不能にしたと言えます。休業措置が長期化したことにより、学びの機会の喪失、児童虐待の増加等の問題も深刻化し、学校再開後の教師の負担も増えました。

「新型コロナウイルス感染症」対策の第一歩ともいえる「一斉休業」。市教育委員会はどのように考え判断をしたのか、改めて整理し確認する必要があると考え一般質問で取り上げました。

今回の「一斉休業」に対する市町村の対応は、国と地方自治体との関係、政治と教育、市と教育委員会、中央集権と地方分権、GIGAスクール構想、学習指導要領、小人数学級と教職員定数、そして学ぶ権利等の現状と問題をより明確にしたと思います。

国民・市民意識についても、かいま見えたのではないでしょうか。

*またまた、1日遅れで申し訳ありません。昨日は、前から気になっていた緑道の花壇の手入れをしておりました。枯れた花を植え替え、久しぶりに水まきをしました。

一般質問の通告内容及び議場でのインターネット中継の録画は、吉川市ホームページを通してみることが出来ます。ご関心のある方はご覧ください。


議員処分判決

11月25日、最高裁で判例を60年ぶりに変更する判決が言い渡されました。

地方議会が議員に対する懲罰のうち、「出席停止」処分の取り消しを裁判所に求めることが出来るかどうかが争われた訴訟で、最高裁大法廷は「出席停止は裁判の対象になる。」との判断を示しました。

1960年に出された最高裁判例では、議員に科される懲罰で最も重い、議員の身分を失う「除名」以外は裁判の対象とならず、議会の内部規律に委ねるべき。
「出席停止」は、議員の権利行使の一時的制限に過ぎない。との立場でした。

今回の判決では「出席停止になれば、住民の負託を受けた議員の責務を十分に果たすことが出来なくなる。」また、補足意見で「憲法が裁判を受ける権利を国民に保障していることから、司法審査の例外とするケースは厳格に限定する必要がある」との意見を示しました。

地方自治法では、地方議会は議員に対し、「除名、出席停止、陳謝、戒告」の懲戒処分が出来る。とあります。

実際の運用では、多数派による少数派へのイジメや発言を抑えることに多くの議会で使われています。議員同士の対立や恨み、妬み、嫉みもあると思います。

議会での発言の「言葉尻」を捉え、「発言」の取り消しや訂正、お詫びをさせるのは珍しいことではありません。
一般質問前であれば、質問の取り下げ。質問途中ではその時点で終了させることにも使われます。いやらしいのは、それを自主的にさせることです。抵抗すればするほど、懲戒処分のランクが上がっていきます。

かつて議会では、「男を女に変えること以外は何でもできる」と言われていました。死語になっていると思いますが、「数は力」は生きています。

時々、報道されますが「多数派によるいわれのない議員処分は全国の地方議会で見られます。」
以前、ある市の議員から「議会中にゴルフをしていた議員」を「追求した議員」が懲罰された。という話を直接聞いたことがあります。

良いこと、悪いことに係わらず「数は力」です。

*今回の最高裁判決により多数派による懲罰処分の乱用は、ある程度抑制されると期待されますが、対立関係にある議員の構成が拮抗しているところでは、1人の「出席停止」は議案の可否を左右しますので、今後も続くと思います。また、議長は中立の立場(可否同数の場合は意思を示すことが出来ます)ですが、多数派になるために「議長」を押し付け合う所も見られます。いずれにしても、どちらが主導権を握るかの戦いは続くことになります。国会の「議院内閣制」と異なり、地方議会は「二元代表制」です。本来は与党(市長派)も野党(反市長派)もないはずですが、実際にはそうではありません。たまに、反市長派が多数を占める議会もあります。どちらも、市と市民にとって良いことではありません。議員一人ひとりが議論を尽くし、自ら判断すべきだと思います。