「驟雨」

午前11時半頃雨が上がり、「洗濯物」をベランダに干した。

天気予報ではお昼まで傘、その後は雲マーク。今朝見た吉川の天気はそうなっていた。

午後1時過ぎ、空に黒い雲が広がり突然の雨。
急いで「洗濯物」を風呂場へ移動し、「衣類乾燥」を7時間に設定。

洗濯機の上に設置した乾燥機を使った時期もありますが、その後雨の日は居間や風呂場に吊るし、除湿機と扇風機で乾かしていました。
長い間、そんな生活をしていたが一昨年、洗面所と風呂、トイレ、キッチンの水回り工事をした際、風呂場で「衣類乾燥」が出来るようにした。マンションに入居して30年が経っていた。

南側のベランダに激しく雨が降り注ぎ、見ている間に雨水が広がってきた。
これは「驟雨」。それともやはり梅雨前線の影響。

友人から借りた詩集の中に、「驟雨(しゅうう)」という言葉があった。フランスの詩集だったと思う。
大学生になって間もない18歳でした。

渋谷駅から歩いて学校までの坂道を上り下りする毎日でした。

あれから随分と長い年月が経ちました。世の中も時代も変わりました。あの頃のことを思い、そして自分は何が変わり何が変わっていないのか。

考えていたら、何時しか雨は止んでいました。
雨に打たれた朝顔が、また開いています。 

「感想戦」

藤井聡太7段が渡辺棋聖との対局で、「勝った」との速報を聞きテレビをつけた。

画面右上にLIVEの文字。藤井7段と渡辺棋聖が向かい合って駒を動かしていた。渡辺氏が何か「ブツブツ」と言いながら素早くそして立ち止まってゆっくりと。藤井7段も、相手の一手に合わせ駒を進め「ブツブツ」に応えて何か言っている。

しばらく見て、先程までの対局を再現し振り返って指していることは分かったが、なぜそうしているのかは理解できなかった。
ひとり言のように、ため息・うめきとも思える言葉を発している渡辺氏、静かに対応する藤井氏。二人とも着物姿でした。体育座りをする渡辺氏と正座の藤井氏の姿が印象的でした。

今朝(7/18)の朝日新聞社説。『藤井新棋聖「感想戦」に学びたい』で、初めて「感想戦」という言葉とその内容を知りました。

『投了後に両者が一緒に対局を振り返って、勝因、敗因などを分析する「感想戦」』『それぞれの場面で自分が何を考えたのかを語り合い、より良い一手があったのかを共同作業で探求する。人工知能(AI)でもすべてを解明することはできないといわれる将棋の奥深さと、そこに一歩でも近づこうという熱意。悔しい負けを喫したばかりの渡辺棋聖が、丁寧な言葉づかいで19歳下の藤井新棋聖に意見を請うシーンには、胸を打つものがあった。』

また、『「感想戦」に時間の制限はない。敗者が納得するまで続けるのが常だ。…熟慮や対話を通じて自らを相対化する営みが敬遠されがちな現代。将棋界が長い年月をかけて育んできた感想戦の文化から、学ぶべきことは多い。』と。

【2016年】14歳2ヶ月でプロ入りし、当時現役最年長だった加藤一二三9段とのデビュー戦で勝利。
【2017年】公式戦29連勝
【2018年】中学生として初めての5段そして7段へ昇進。
【2019年】朝日杯で優勝
【2020年】7月16日棋聖戦第4局で渡部 明棋聖を破り最年少(17歳11ヶ月)でタイトルを獲得。

「天才」と言う人もいますが、私はやはり「努力」の人だと思います。

真摯に研鑽を積んできた結果ですが、とりわけこの数年、将棋界を代表する上位陣との戦いで、力をつけてきたのではないでしょうか。トップクラスの棋士と対局し、負けたことで成長されたと思います。

他のスポーツや仕事、研究なども同じです。
強い相手と難しい・大変なことをやることで、人は成長すると分かっていますが、自分のこととなるとなかなかできないものです。

藤井聡太さんを見ていると、将来も「人間にはAIを超える考える力がある」と思えてきます。

線状降水帯

「コロナウイルス」は、首都圏を中心に再び感染拡大が広がり、今までの最多記録を更新しています。
そんな中、経済活動の再開やイベントの制限が緩和され、プロ野球とJリーグでは観客を入れての試合が行われました。
少しずつ新たな「日常」「生活」が始っています。

しかしこの1週間、九州では記録的な大雨で河川の氾濫や土砂崩れが起きました。

九州各県に被害が及びました。とりわけ熊本県・福岡県では住宅の浸水被害が大きく、両県で11,000棟を超えています。熊本県で亡くなった方は60人、九州全体で63人です。

なぜ九州で記録的な雨による大きな被害が出たのか。
テレビや新聞では、その原因を「線状降水帯」だとしています。

『梅雨末期の九州、温かく湿った空気が流れ込み東西に延びる梅雨前線沿いに雨雲が発達。前線は九州を横切る形で、南北二つの高気圧に挟まれて停滞。次々に発生した積乱雲が連なって大雨を降らせる「線状降水帯」が形成された。』と説明。

「線状降水帯」の研究者は、『積乱雲が発生し雨を降らせるのは日常的にあるが、積乱雲が次々と繋がって発生し、それが停滞するというのは極めてまれなケース。これにより、記録的な雨量となった。「線状降水帯」の発生予測は難しい』と言っています。

一見、何か分かったように思ってしまいますが、熊本県人吉市・球磨村の球磨川流域の浸水がなぜ発生したのか、その原因については簡単には分からないと思います。色々な要因があり重なり合って起こっているのではないでしょうか。

雨量や地形、球磨川と支流の位置関係、上流と下流の川幅と流れ方、降雨時間等が重なり絡み合っていると思います。

コロナウイルス感染症も、これまで耳にしたことのない「パンデミック・ロックダウン・クラスター・抗体検査・濃厚接触」等、研究者・専門家の使う言葉を自分が使うことで、何となく分かったような気になっているのではないでしょうか。私をはじめ、多くの人も本当のところは理解できていないと思います。

「コロナウイルス」とは何か、どこから来たのか、なぜこの時期に発生したのか。その背景にある要因やコロナ後の世界はどう変わるのか等、分からない事ばかりです。

極めてまれな「線状降水帯」の停滞が1週間も、なぜ九州で起きたのでしょうか。

「一国二制度」

熊本県南部を流れる球磨川氾濫の様子が、今朝からテレビで流れています。
東京都のコロナウイルス新規感染者が50人台から3日連続で100人を超えたと伝えられています。

海外でもこのところ、余りよいニュースがありません。
中国では全国人民代表大会で、香港の反体制活動を取り締まる国家安全維持法(国安法)を全会一致で可決しました。

香港政府を超えて、中国政府の権限が大幅に強化されるもので、反体制活動・言動への厳罰化が現実になります。

英国の植民地だった香港が1997年に中国に返還されて23年。中国政府は「一国二制度」として香港の自治と自由を保障してきました。

香港の憲法にあたる香港基本法では「香港人が香港を統治する」原則のもと、行政管理権や司法の独立を認めてきましたが、返還以来続いてきた「一国二制度」が大転換されました。

香港の自由や自治は形骸化され、「中国化」が進むことになりそうです。

中国政府が「国安法」の成立を強引に進めたのは、やはり香港の現状を放置すれば民主化が進み、香港独立・中国との分離そして台湾独立に繋がると考えたのではないでしょうか。また、自由や基本的人権に対する考え方が中国本土に影響が及ぶと恐れたのではないでしょうか。

昨年6月に急拡大した香港でのデモはそれ位の勢いだったと思います。東欧の旧共産圏で親米勢力が政権を倒したカラー革命を思い起こさせます。盛んに「米国陰謀論」を流した中国政府の不安が、そうさせたのかも知れません。

香港人の希望を断ち、国際金融センターとしての地位・役割を失い、諸外国からどんなに非難を受けようとも構わないと考えたのでしょうか。

2047年に香港は返還50年を迎えます。
どんな都市に生まれ変わっているのでしょうか。