統一地方選挙の応援

統一地方選挙後半の投開票が今日行われます。
先週1週間は、同じ勉強会(地方政治改革ネット)に所属する議員の応援に行っておりました。

埼玉県越谷市・蓮田市と千葉県白井市で活躍している無所属市民派系の議員の陣中見舞いや、選挙カー・自転車に乗ってウグイス(カラス)になったり、街頭演説の前座を務めたりしました。
丁度、議会報告会や朝のビラ配り、政務活動費の内部監査等もあり忙しい週でしたので、連日4時半には起床しました。選挙カーの中で、一瞬寝てしまったり、候補者の名前を間違えてしまったこともありました。

候補者にとっては大変で厳しい期間ですが、応援者としては春の選挙は楽しくやり甲斐があります。
真冬の寒さや真夏の暑さもない。いい季節です。白やピンクのハナミズキが咲き、支持者も外へ出てきてくれたり窓から声をかけて頂けます。手ごたいが感じられる選挙です。

日頃から真面目に活動をしている議員ですので、当選は間違いないと思いますが、やはりフタを開けてみるまでは心配です。
1週間の選挙運動だけで、当選が決まるわけではありませんが、その1週間も大切です。
有権者の心に、訴えが・声が届いたのか、理解していただけたのか心配ですが、信じるしかありません。
大丈夫、『見ている人はいる』と。

政党や大きな会派に所属せず、市民に最も近い所で頑張っている。議会での、いじめや妨害にも負けず、真摯な活動を続けている仲間の当選を信じ祈りたい。
越谷は、辻こうじさん・橋本哲寿さん。蓮田市は湯谷百合子さん。白井市は福井みち子さんです。

【4月27日】

全員当選!おめでとうございます。

これからまた4年間、ご活躍を期待します。それぞれの市に、『課題』があります。市民からの期待、果たすべき役割をしっかりと担って頂きたい。挫けそうになることもあると思いますが、『自分の後ろには、信じ、支持してくれる市民がいる』と、気持ちを奮い立たせ、取組を進めてください。

 

県議会議員選挙

統一地方選挙の前半戦である県議会議員選挙が12日行われ、即日開票の結果、松澤 正氏の当選が決まった。
戸田かおる候補10,750票、まつざわ 正候補13,351票でした。
投票率は伸び悩み、吉川市で33.91%、松伏町は25%(推定)で、過去最低となった埼玉県の37.68%(前回39.54%)をさらに下回る結果となりました。

もともと県議会議員選挙は、身近な市町村議員選挙や華々しく報道される国会議員選挙と比べ地味な選挙だと思いますが、それにしてもあまりの関心の薄さに驚かされます。

県議会は議員にとって、国会議員や市町村の首長になるための待機場所、準備期間のようになってしまっているのではないでしようか。また、市民から見ると、なにをやっている所なのかよく分からないように思います。

暮らしに係わるほとんどのことは、市町村行政です。国としての基本的な方向性、政策、法律等は、その時の政権、国会で決まります。市町村と国の間にある県の存在、必要性については、現在の47 都道府県でよいのかどうか問題にされています。行財政改革が叫ばれるたびに、道州制の議論が繰り返されます。本来、都道府県の果たす役割はあると思いますが、北海道や沖縄等と違い首都圏に隣接した県や大都市などはその必要性をあまり感じられないのではないでしょうか。大阪市と大阪府の二重行政、ムダ・非効率な関係は象徴的だと思います。

県議の議員報酬は高く、政務活動費だけでも年間600万円もあります(吉川市議の報酬よりも多い)。しかし、やり甲斐や面白さ、達成感は市議や首長の方がはるかに大きいと思います。市議の仕事は市民の暮らしと直結しています。市民と直接繋がっており、悩みや喜びを共有できます。一方、首長は一国一城の主的な要素があります。まちづくりを進めて行く中で、まちの風景が変わり市民の雰囲気も変わってきます。それが仕組みや形になります。まちも人も変えていく、やり甲斐のある魅力的な仕事ではないでしょうか。目標にしている議員は多いと思います。

以前中原さんと市長選挙について話した時、県議より、『首長の方が、やり甲斐や面白さ、達成感ははるかに大きい。市長選に出たら』と勧めたことがあります。本人も県議になった早い段階で、より市民に近い所で働きたい、役に立ちたいと思っていたようです。

県議選の前、私が県議選に出るのでは?との問い合わせを新聞社から受けました。また、以前議員をされていた方たちからも同じことを聞かれました。中原さんが市長選に出るということで、だれが中原さんに代わって県議選に出るのか分からなかった中で、そんな話が出てきたのかもしれません。

県議についても、『出来るだけ政治の垢にまみれていない方がいい。しかも、女性で若い方がいいのでは』と常々言っていましたが、まさか、戸田かおるさんを候補にするとは思いもよりませんでした。戸田さんのお母様は以前から知っていますが、戸田さんについては、それほど存じ上げていません。そんな中で、戸田かおるさんを支持したのは、松澤 正さんが候補者だったからに他なりません。私としては、『あり得ない人』です。今でもそう思っています。

戸田かおる候補10,750票、まつざわ 正候補13,351票。戸田さんは善戦したと思います。今まで吉川の中でとりたてて活動をしていた訳でもなく、知名度があった訳でもありません。ただの子育て中の主婦、ヤンママです。そんな彼女が、2,600票の差でした。あと1,300票で並び、1,350票上積みしていたら逆転勝利。恥ずかしいくらいの低い投票率が、数パーセントアップしていたら完全に勝っていた戦いだったと思います。

松澤さんは、吉川の自民党代表で市議会の元議長。吉川生まれの吉川育ち。地縁・血縁に連なる方々も相当多い。そんな方が、13,351票。圧倒的勝利とは言えないと思います。彼のことを昔からよく知っている方々は、松澤候補に投票したのでしょうか。疑問です。

とはいえ、選挙は勝たなければダメなんです。当選と落選の差は天と地の違いです。一度の落選で、志をなくすようならやめた方がいいと思いますが、これから4年間、市内をくまなく歩き、多くの市民と向き合い、吉川の現状を把握し将来の姿を描く。そんな活動を真面目に実践していけば、戸田さんは次、必ず勝てると思います。

『捲土重来を期する』。しかし、政治は一瞬先は闇の世界。以外と出番は早いかも知れません……。

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なまずの里マラソンと小・中学校入学式

【なまずの里マラソン】 4月5日(日)

4月5日(日)第20回なまずの里マラソンが開催されました。朝から小雨が降っていましたが、開会式の始まる午前8時15分にはいったん上がりました。
第20回を記念して、シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子さんをスペシャルゲストにお迎えしましました。開会式は、午前8時15分より市民交流センターおあしすの野外ステージで行われ、中原市長の後、挨拶に立ったQちゃんは、『今日はマラソン日和、良いタイムが期待できます。また出来るだけ多くのランナーと触れ合いたいので、一つの部門で走るのではなくいろいろなところで接したいと』と元気に語り、各コースの部のランナーをゴール前等で励まして頂きました。

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今年の参加者数は6,682人で完走したのは5,439人。北海道から沖縄まで全国各地からの参加ですが、やはり吉川市をはじめ越谷や三郷等近隣市や東京、埼玉、千葉、神奈川県からの参加者が多いようでした。最高齢の方は、男性83歳、女性78歳です。これまでの最高エントリー数は、平成22年の第15回の7、689人でした。数年前からは、申し込み数の制限を設けているそうです。

主役は参加をいただいた「ランナー」ですが、裏方として大会を支える総勢1,300人のボランティアの力がなければ出来ないことです。市民そして市職員・吉川警察、市内商店及び事業者の皆様に改めて感謝致します。ありがとうございます。お疲れ様でした。

 

【3月議会活動報告】を印刷 4月6日(月)・7日(火)

毎議会終了後、直ちに伊藤さんと分担して記事を書きます。内容を調整、確認後印刷。24,000枚を2日間かけて印刷(裏表印刷ですので48,000枚)し、吉川市内と松伏町の新聞販売店へ持ち込み、2日後に折込チラシとして入れてもらいます。1日目は朝から晩まで、2日目は昼過ぎまで印刷。印刷終了後、17,000部を吉川・松伏8か所の販売店へ持ち込み折込を依頼します。その後、『おあしす』で7,000枚のチラシを折機に掛け二つ折りにして自宅へ持ち帰ります。2日間、終日動きますので終わると、どっと疲れが出ます。

普段は翌日からポスティングに入り、2週間ほどかけて配布しますが今年は忙しくて、自宅のマンション以外は全く出来ていません。ポスティングには、1日3万~4万歩、歩くときは1日30km以上歩く時もあります。おかげで病気になることはほとんどありません。昨年の春、風邪をひき近所の医院へ行きましたが4年ぶりでした。しかし、今年は8日の午後から奥歯が痛みだし、当日の夜は眠れませんでした。深夜2時頃から起きて栄小の入学式(9日)に出席しました。

 

【中央中入学式】4月8日(水)

平成27年度、中央中に入学する新入生は7クラス242名、1クラスおよそ35名です。中央中全体では799名です。昭和56年の開校で、8,000名を超える卒業生がいます。入学式は35回目です。

小澤 賢一校長は式辞のなかで新入生に、『誇りと自覚を持って3年間を過ごしてください』と前置きして3つの目標を話されました。①真面目に勉強をする。この3年間は授業に集中し学力がつく時期で、勉強は自信がつくともっと楽しくなります。②思いやりの心を持ってほしい。豊かさの中で心の貧しさが見られます。やさしさと思いやりのある人になってほしい。③失敗を恐れず挑戦してほしい。

教育委員会祝辞は、『たくさんの出会いを大切に!』。友達、先生そして部活や委員会活動での先輩との出会い。来年は後輩との出会い。これらの出会いを大切にしてほしい。これからの成長を楽しみにしています。と結びました。その後、市長からのメッセージと市議会の祝辞と続きました。

8日(水)は朝から雪やみぞれ交じりの雨が降る寒い一日でした。花冷えではなく真冬に戻ったようなようで、体育館の寒さが身に染みました。私の子ども3人も中央中を卒業しましたが、入学式、卒業式とも出席した記憶がありません。平日ですのでおそらく仕事に行っていたと思います。それにしても、今日が小学校の入学式でなくてよかったと思いました。

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【吉川小学校入学式】 4月9日(木)

午後1時30分より入学式が始まりました。開会の言葉で始まり、国歌斉唱。新1年生は皆キョトンとして、不思議そうな顔で我々大人たちを眺めていました。国歌を聞いたことはほとんどないような感じでした。続いて担任と職員紹介。1年生の担任は皆、女性でした

続いて児童呼名。3クラス104名、クラス担任が児童一人一人の名前を読み上げる。児童は元気よく手を上げて大きな声で返事。ほとんどの子が元気よく返事をしていましたが、特に1年2組が元気でした。欠席は1名、病気でしょうか。

その後、青木幹男校長の式辞。『吉川小のドラえもん』のポケットから名札、鉛筆、帽子を取り出し、友達づくりや勉強について話された。また、元気に学校へ来るために、家庭での規則正しい生活について分かりやすく説明。子どもたちを飽きさせないように工夫しながら入学式を進めていました。中原市長が出席。市長は子どもたちに隣同士で手をつないでもらい、『辛いことは半分に、楽しいことは重ねて倍に』と言っていましたが理解できたでしょうか。開式から閉式まで約50分でした。30分もすると、児童たちは疲れて飽きてくる。あくびをしたり動き出したり、おしっこに行く子もいましたが、全体的には忍耐力がありそうでした。

在校生歓迎の言葉は6年生。学校生活の楽しさを伝える内容で歌も。かわいい1年生と6年生の対比は、子どもの成長の凄さを感じさせます。我々の年齢になると同じ年代でも5歳や10歳の違いは分からない。個人差も激しい。毎年あっという間の1年で、気が付くとまた年を重ねています。

1年生は男女ペアで手をつなぎ6年生の間を通り退場。明治時代の吉川小学校入学式はどんな様子だったのでしょうか。

吉川小学校は明治6年に開校。142年目を迎えました。校歌の作詞は千家尊福、作曲は鈴木米次郎です。歴史を感じさせる歌詞に、当時の思いが伝わってきます。千家 尊福氏は当時の埼玉県知事(出雲大社宮司の千家家)、鈴木米次郎氏は音楽教育家(現東京芸大で教え、現東京音大の創立・校長)。明治時代の校歌をそのまま歌っている小学校は珍しいそうです。

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消防議会と市議会

【吉川松伏消防組合議会】

3月31日(火)開催の消防議会一般質問、伊藤正勝議員の質問に中原管理者(市長)は明確に答えた。
「救命士暴行事件」の被害届取り下げについて、前管理者である戸張胤茂氏が指示したことを認めた。

中原市長は就任後、当時の隊員や消防長(現・前)らへの聞き取り調査をした結果、『組合としての指揮は強固で指揮命令が飛び越えることはない』、『戸張市長から、被害届を取り下げろ』との指示があったことが明らかになった。聞き取り調査は、関係者を同時に呼び、椎葉副市長立ち会いの下、事実関係を確認したという。

また、酒井消防長は、被害届の提出から取下げの経過について、『前消防長との間で十分な確認をしていなかった』として、26年9月議会での答弁を訂正。お詫びした。

消防組合議会は午前9時30分に開会。初めに一般質問から始まった。傍聴席には、朝日と埼玉新聞の記者、草加・八潮消防組合関係者、市民ら総勢30人近くが座り、伊藤議員と執行側とのやり取りにじっと耳を傾けていた。議員で傍聴に来たのは、稲葉・互・いながきの3名でした。

終了後、市民の間から、『本当のことが分かってよかった』、『胸のつかえが取れた』、『自民・公明・共産党はどう考えているのか』との声が上がった。

闇へ葬り去るはずだった、「救命士暴行」の被害届取り下げ事件。誰が指示したのかは明らかになりました。しかし誰に頼まれ、どのような目的・理由でやったのかはまだ明らかにされていません。また、2週間の怪我をした救命士が示談に応じたことは分かりますが、加害者が救命活動を妨害した行為は、「公務執行妨害」であり、警察官が来ていたのに逮捕を免れ、起訴されなかったのは理解できません。また、救命活動の妨害行為と心肺停止で死亡された方の因果関係も不明のままです。

伊藤議員は再質問の中で、『たまたま、加害者の関係者が後援会の重鎮であり、戸張さんも次の選挙(市長選・県議選)のことなどもあり、正常な判断が出来ず、また驕りもあって取下げを指示したのだろう。』、『これが全く関係のない市民だったら、そんなことをしなかったはず』そして、『いずれにしても、あらゆる角度から検証し記録に残すことで、この経験を生かすことができ、新たな組織風土を作ることにつながる』と提案し、質問を結びました。全くその通りで、第1ラウンドは終わりましたが第2ラウンドでのさらなる真相究明、そして第3ラウンドでの再発防止体制の確立が残っていると思います。

以前、私が取り上げた「消防長の人事ミス問題」。消防長としての資格がない人を消防組合に送り込み、政令違反で埼玉県から改善勧告を受けた問題です。私の追及に対し、法律よりも自分の判断が正しいと言わんばかりの強気の答弁をされたのは戸張さん、そして当時の消防長も酒井さんでした。変な因縁です。知事への低姿勢の回答と私に対する答弁のギャップに驚かされました。あの時は、何の問題もなく市議会の中で質問をし、戸張市長(当時)が答弁をされました。

しかし、今回は全く違う対応でした。「救命士暴行事件」については、ピリピリとした異常なまでの反応をしていました。吉川市議会ではこの1年余り、『消防のことは、消防議会でやってくれ』との立場。『消防……』と一言、いった途端に発言を停止(取り消し)させ、『懲罰だ!』と叫ばれました。

「自分たちに都合の悪いことは質問をさせない。逆らえば懲罰」と脅し、数の力で抑え込むやり方は良くない。しかし、それが今の吉川市議会の常識であり、それに異議を申し立てる者は極悪人とされる。
そこまでして、守りたい人たちや守っていきたい体制とは、どんな方々でどのような体制でなのでしょうか。

昨年の7月10日の消防議会。傍聴にいらした自民・公明・共産党議員らが、『憶測でものを言っている』と声高に言い放って退室しましたが、どう市民に顔を向け、どう弁明されるのでしようか。

 

*救命士暴行事件についての詳細は、3月議会報告(平成27年4月9日発行予定)をご覧ください。また、26年12月消防議会活動報告(27・1・12日発行)・26年7月消防議会特別号(7・28日発行)、26年6月議会活動報告(6・26日発行)にも掲載されており、私のホームページからご覧になれます。

*消防長の人事ミス問題」は平成21年6月議会報告に掲載されています。必要な方はいながきまでご連絡ください。

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【吉川市議会】

3月議会は3月23日(月)に始まり30日(月)に閉会した。実質5日間の短い議会でした。3月21日と24日にも3月議会のことはお伝えしましたが、27年度の市政方針が発表されませんでしたので、代表質問も予算討論もなく、なぜか一般質問も行われませんでした。(*訂正:骨格予算にも拘わらず、共産党が反対討論をしました)

盛り上がり少ない議会でしたがそんな中、最終日の第6号議案に対する「討論対決」は議会の権能、議員の役割とあり方を確認する良い機会になりました。議案は「吉川市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用者負担等に関する条例」です。吉川市内の幼稚園や保育所等の保育料を決める条例です。市長提案(執行側)は幼稚園関係が5階層、保育所関係は8階層に区分した金額設定になっています。このうち、保育所の階層区分を18階層とする修正案を自民が委員会で提出し、委員会決議で賛成多数(自民・公明・共産)となったため本会議に掛けられたものです。

保育については、3歳未満児、3歳児、4歳以上児に区分されかつ標準時間と短時間に分けられています。これを階層別(所得)に分けて保育料が設定されています。所得の低い世帯は低く、所得の高い世帯は高い保育料の金額が設定がされています。第1階層の生活保護世帯は0円(無料)です。第2階層の市町村民税非課税世帯も無料です。最も高額な所得割課税を納めている世帯での3歳未満児保育料(保育標準時間)は月56,000円です。3歳児31,000円、4歳以上児は27,100円です。そして、小学校就学前の子どもが複数いる世帯は、一人目は全額ですが、二人目は半額、三人目以降の利用者負担は0円となります。

近隣の越谷市、三郷市、八潮市、草加市と比べ、吉川市の保育料は全体に低く設定されています。また、生活保護世帯だけでなく市民税の非課税世帯も無料です。近隣市で市民税非課税世帯を無料にしているところはありません。

自民は、修正案の提出にあたり、『吉川市はこれまでも子育て支援に力を入れてきているが、条例の制定に合わせて①低所得者世帯 ②多子世帯にさらなる配慮をすべきである。そのため、国の基準でなく吉川市独自の階層区分とすべき。』との理由を述べました。委員会では、階層別の対象人数やどの階層の負担がいくら少なくなるのかは示されず、これを実施した場合の市の負担額(増加額)についても分からない。これから計算するといっていました。

一方、執行側は原案について、①国の基準に沿った階層区分である。②現在の利用者の実質的負担を維持することを基本に設定した。③市としての大きな課題である待機児童解消を優先したい。④そのために限られた経営資源を使うべき。との説明を議案質疑や委員会審査で行っていました。

どちらの主張も見方によれば、『ごもっとも』であり、どちらが正しいというものではないと思います。しかし税金を使う以上、市民が必要としている事業についてなにを優先的に行い、どうしたら最小の費用で最大の効果を上げることが出来るのかを考えなければなりません。そのための議論をし、決めるのが議会の役割です。

本会議で修正案の説明がされ、そのあと質疑。そして討論と続き、最後に賛否を取りました。賛成討論は自民(安田)と共産(遠藤)、反対討論には無所属の降旗、稲葉、斉藤と伊藤・稲垣(市民改革クラブ)が立ちました。これだけ多くの議員が討論に立ったのは初めだと思います。それぞれの視点から賛成・反対の主張をしました。結果は、自民・公明・共産の14名が修正案に賛成。無所属と市民改革5名が反対し、修正案は可決しました。子育て支援に力を入れているという公明が、討論に立たなかったのは残念です。修正案そのものには賛同出来ませんが、いろいろな角度・視点から意見をぶつけ合うことは、問題に対する理解を深め議員としての能力アップに繋がると思います。今後の研究課題が見えて良かったと思います。

私の討論の概要は以下の通りです。

『市長提出原案は一定の合理性、納得性があり修正する必要はないと考えます。子ども・子育て支援は、吉川の現状と課題を見極め、市民ニーズに応じた支援を、「総合的に進めて行く」ことが重要です。子ども・子育て支援新制度の最大のネライは、待機児童解消にあります。2017年までにゼロを目指しています。吉川で今年、保育所に入所できなかった方は67名でした。0歳~2歳が56人、3歳以上が11人です。実際にはもっと多くの希望者があり、今後も増え続けると思います。また、吉川市の保育料の水準は近隣他市と比較して低く抑えられ、低所得者への配慮も十分とは言いませんがかなり厚いと思います。さらに、子育て支援は、保育所の保育料だけの問題ではなく、幼稚園や保育所の環境と教育や保育の質、認定ことも園や小規模保育の組み合わせ、一時預かりや学童保育、病児・病後児保育、そして地域での子育て力アップ等、総合的なものでなければならないと思います。今回提出された修正案は、「木を見て森を見ず」の例えの通り、課題解決の優先順位を誤り、全体の整合性に欠ける視野の狭いものと言わざるを得ません。部分としてはそれなりの効果はあると思いますが、費用対効果、全体最適から見ると相当問題のある提案だと考えます。』

賛成討論は、よく理解できませんでしたが、反対討論は、それぞれの思いが込められていたと思います。特に、斉藤詔治さんの討論は、大人の味わいがあると感じました。

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私のところへも、市民の方々からメールや電話をいただきました。新庁舎建設の見直しや予防接種・子宮がん検診、フロリデーション、救命士暴行事件等についてです。議会や行政、市長の対応を心配するものが多く寄せられました。また、自民より修正案が出されたことに対し、『新市長に対するいじめですか?』、『ゆさぶりですか』、『野党としての存在感を示そうとしているのか』等の問い合わせと、その対策についてです。

修正案の提出をどう見るかは、人それぞれでどのような意図かは分かりません。ただ一連の経過を見ると、かなり雑な修正案を自民・公明・共産が連携して提出し、何があっても通そうという確認のもとに行われたように感じます。だとすれば、議会での力や存在感を示すメッセージであり、今後の出方によっては協力はしませんよ。ということを伝える事だったのかも知れません。しかし、執行側にとってはそれほど深刻な問題ではなく、決まったことを粛々とやるだけのことだと思います。

全く別の角度から見ると、本来果たすべき議会の権能、議員の役割とあり方を再確認する良い機会になりました。吉川市議会の幕開けであり、議会改革のチャンスが訪れたと言ったら言い過ぎ、褒め過ぎでしょうか。