生ごみ減容化処理及び堆肥化施設
昨19日(金)午後、久喜宮代清掃センターへ、『生ごみ減容化処理』施設の見学に行ってきました。
久喜宮代清掃センターのごみ処理施設は、焼却施設(2炉)・粗大ごみ処理施設・剪定枝資源化施設そして、生ごみの減容化処理と堆肥化をする施設です。
生ごみの堆肥化はへの取り組みは、平成13年から具体的に検討がされ平成15年には生ごみ堆肥化施設(大地のめぐみ循環センター)が稼働し、その後、生産効率の高いシステムへ移行するため実験を繰り返し、現在の「HDM処理方式」による減量化処理に移行しました。
HDMシステムは、微生物を使った生ごみ減容化システムです。放線菌・糸状菌・油分解菌等の微生物が付着したチップ(木片)に生ごみを投入し、よく混合することで生ごみの発酵分解が効率よく進むそうです。
多様な微生物の作用で、悪臭もなく水分も残らないので汚水処理の必要もありません。
「HDM処理方式」による生ごみの減容化は、これまでにない高効率・低コストで生ごみ処理が実現できるシステムといういことから、千葉県我孫子市・長野県大町市・岡山県和気町でも導入されています。
大きな倉庫のような建物の中に、生ごみが積まれていましたが、臭いもなく汚水も出ていませんでした。
コンクリートの床に埋められた管から空気が出るようになっていました。発酵分解が進むそうです。
処理の流れは、①収集された生ごみを搬入し、破袋分離機に投入 ②分別された生ごみを取り出し、生ごみと菌床(チップ)を混合、撹拌する ③生ごみは、炭酸ガスと水分に分解され減容されます。
投入⇒撹拌⇒減容を繰り返し、月に一度取り出し、堆肥を作ります。この時、チップを取り出し再利用します。年間30トンの堆肥(埼玉県が特殊肥料として認定)が出来、市民に無料配布されます。
4tの生ごみが24時間後には0.4tになりますので、ごみがどんどん積みあがることはありません。
微生物は、液状のものと粉状のものがありひと月に一度、菌床と生ごみの山に投入されます。年間300万円購入しています。
環境負荷低減のため、廃棄物を焼却せず資源化する取り組みですが処理費用は、1トン当たり約5万円かかるとのことです。焼却の場合は約3万円ですので単純比較では高くなりますが、焼却施設のイニシャルコストと運営・維持管理、メンテナンス等のランニングコストを考えると実質どの程度の差になるのか分かりません。
ごみを燃やして埋める時代から資源化していくことは、循環型社会の中で必要な取り組みだと思います。
以前から私が提案している戸田市の「花いっぱい運動」を吉川でも実現していくためにも欠かせない生ごみの堆肥化事業ですので、さらに調査を進めて行きたいと思います。
*埼玉県戸田市の『花いっぱいプロジェクト』。 家庭から出る生ごみを、花の苗と交換し花いっぱいの街づくりを進める。生ごみはたい肥化して花の苗を育てる。苗の生産には、障がい者が活躍している。まちの美化とごみの資源化、障がい者の雇用と交流、さらには環境教育にも役立てている一石三鳥の取り組み。平成22年12月議会で提案し、執行側も検討するとしましたが進んでいません。