『占用許可については、道路法32条に基づき許可をしたところでございますが、道路法32条第1項第5号の「通路」とする考え方は間違っておりませんでしたが、道路法施行令第10条(一般工作物の占用の場所に関する基準)の第1号の設置基準におきまして、解釈に一部誤りがあり施行令に合致しない旨、確認できたところでございます。大変申し訳ありませんでした。今後、新たな手続きが必要となる為、設置者と協議を行って参りたいと考えております。』
9月18日(金)、私の一般質問の中で、都市建設部長が答弁しました。これまで何度も、「道路占用許可」は出せないのでは?と、法的根拠を正してきましたが、やっとその誤りを認めました。
マルサンの店舗と倉庫の間にある水路上に架かる橋。これを通路として、昨年10月の開店前から商品搬入や従業員が使用していたが市は黙認していました。近隣住民は、騒音の元凶となる「通路」の撤去と「占用許可」を下さないよう求めていましたが、今年の2月19日、吉川市はスーパー「マルサン」に対し、道路占用の許可を下しました。
この水路は、吉川市の市道2-1026線として認定されています。道路法の「道路の種類」では、第3条四 市町村道にあたります。道路ですが、車両の通行は認められていない。水路の上にフタをしただけの構造なので、道路法47条で車両の通行を禁止(制限)しているからです。
人が歩く道なので「歩道」かと言うと、そうではありません。警察には歩道・車道のどちらとも言わず「市道」だと答えています。近隣住民には、「車道」だと説明しています。「歩道」と認めると、マルサンが使っている「通路上」を台車等が通れなくなり、商品の移動が出来ない事になるからだと思います。歩道では車両(台車は軽車両)は通行できません。
実際には、人間しか通行できない(しない)道路を車道とするのは相当無理な説明だと思います。
9月9日(水)台風が接近していましたが、国土交通省道路局路政課 道路利用調整室へ行ってきました。
吉川市が、「マルサン」に下した「道路占用許可」が適法かどうかを確認するためです。結論は、『占用許可は出せない』ことが分かりました。
道路法32条第1項第5号の「通路」として、占用許可を出すためには、道路法施行令第10条(一般工作物の占用の場所に関する基準)の第1号の設置基準に該当しなければなりません。イ 一般工作物の道路の区域内の地面に接する部分は、次のいずれかに該当する位置、(1)~(5)のにあること。とありますが、いずれにも該当しません。
吉川市の市道2-1026線は、「道路法」の市町村道にあたる。「道路法」に従うのは当然のことです。
それにしても、市がこのような基本的な判断をなぜ誤ってしまったのか私には分かりません。しかも、マツキヨの時代から、「道路占用許可」を出していたといいます。
被害を受けている住民が近隣市へ相談に行き、担当者に現場の写真を見せた瞬間、『これはダメです。撤去です。』『何で市に言わないんですか?』と、どこの市でも言われた。と聞いています。吉川市ではなぜ、「初めから許可ありき」と言う雰囲気の中で許可申請の判断が進められたのでしょうか。
『誤った判断をした経緯と背景、誰がどのように行ったのかをしっかりと検証すべき』です。またこの問題については、『市が責任を持って、地域住民とマルサンの両者とも話し合い、円満な解決の道を探るため、汗をかくのは当然』のことだと思います。
そうでなければ、市の誤った判断で1年以上騒音等の被害を受けている住民の方々は救われません。承服できないことだと思います。
*今回のブログの関連及びこれまでの経過・報告は市民改革クラブの議会活動報告(私のHP)をご参照ください。
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