浮世絵に魅せられた「職人」

5月25日(木)夜、テレビ東京で「世界!ニッポン行きたい人応援団」を見ました。

テレビ欄には、“浮世絵”と広重を愛するフランス人を招待・こだわりスゴすぎア然”10万円ばれん職人”驚異の伝統技に… 感涙と紹介されていました。

見終わって、全くその通りの内容で、この番組もいよいよ本物に迫ってきた、進化してきたなと感じました。

書物やインターネットを使い、独学で“浮世絵”の制作に取り組んできたフランス人。妻と子も応援している。
「いつか日本へ行って、刷り師やばれん職人の仕事を見たい、技術を学びたい」。“浮世絵”に魅せられ、そんな夢を抱いている「職人」を日本に迎え、その滞在を取材した番組です。

“浮世絵”を制作している工房で、1mmの線を彫る職人や絵の場所によって“ばれん”を使い分ける刷り師の技。目の当たりにして感動し、その技を学ぼうとする。

ばれん工房では、一つの“ばれん”を作るのに、6~8か月かかる根気のいる仕事。原材料となる竹林を守り、使用する材料の徹底した選別。そして卓越した技術に驚愕していました。10万円ばれんに納得しました。

自ら作った“浮世絵”と“ばれん”を日本の職人に見てもらう。
職人達は、「独学でここまでやるのか。」と驚き、“浮世絵”を愛するフランスの職人に親近感を覚え、一気に距離が縮まったようです。
一瞬にしてその技術レベルが伝わり、どうしたらもっといいものになるかを見せ、実際にやらせ、アドバイスしました。

フランスから来た職人の努力と情熱、探究心、ひたむきに学ぼうとする姿勢に、テレビの取材を忘れたかのように向き合っていました。心を通わせていました。

お互い、こんな事になるとは考えていなかったと思います。他人(ひと)との出会いは不思議です。

職人の世界では昔から、「技術は盗むもの」として、やたらに教えないというのが相場ですが、「本気で向かってくる人」には、応援したくなるようです。

どんな仕事でも、「目標に向かってひたむきに努力する人」に対し、他人はやさしくなるようです。