全世帯へマスクを配布するという。
4月1日の政府対策会議で安倍首相は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため全世帯へ「布マスク」を2枚配布すると発表。約5千万世帯へ2枚、1億枚です。
「急拡大するマスクの需要の抑制を図り、国民の皆様の不安解消に少しでも資するよう速やかに取り組んで参りたい」との表明です。
国内外のメーカーが新規参入を含めフル操業で増産体制に入っていますが、店頭でマスクを見ることはありません。確かに品不足は続いています。
しかし、だからと言って政府がマスクを配ることには疑問を感じます。
「何もしないよりはいい」「もらえるのはありがたい」等の声はあると思いますが、政府がすべき対策の優先順位が違うのではないでしょうか。
今やるべことは、1感染拡大を防ぐ 2医療崩壊の未然防止 3緊急経済対策です。
患者が増えれば、医療体制は崩壊しますが、特に今やるべことは、人工肺・人工呼吸器を取り扱うことが出来る医師・看護師と重症患者の集中治療室ベットの確保です。現在使うことが出来るベットは、全国で1,000床に満たないと言います。
「緊急事態宣言」や「都市封鎖」こそ出されていませんが、安倍総理や自治体首長の要請を受けた「自粛」が全国で広がっています。小中学校の休校、不要不急の外出、都市間の移動、接客を伴う夜間の飲食店利用等、自粛しています。多くの都市で公民館・児童館・図書館・体育館・プール等も閉鎖されています。満員電車での通勤も。感染拡大の終息がいつ終わるのか、誰にも分かりません。
市民は無意識に自己統制し、閉じこもり縮こまって生活しています。
こうした状況の中、サービス産業、製造業の中小・零細の事業者とそこで働く人たちの所得が急減しています。アルバイト・パート、期間労働、契約社員等の経済対策は緊急を要します。
最も難しいのが感染拡大の防止です。
治療(特効)薬や予防ワクチンもない中、目に見えない感染力の強い新型コロナウイルスを相手に感染拡大を防ぐのは大変です。感染症については現在、強制的に隔離することは出来なかったと思います。
「緊急事態宣言」や「都市封鎖」で一時的に抑えることは出来ると思いますが終わるわけではありません。長期戦になると思います。
新型コロナウイルス対策は、公衆衛生と基本的人権、民主主義と全体主義、政治と権力について私たちの判断が求められている問題です。
個人・市民・国民として、どう考え、行動するかが試されています。時代の「空気」に流され、無批判に従うのは危険だと思います。
*更新が遅れ申し訳ありません。アップ直前に消えた「アベノマスク」。昨日は改めて書く気にならず、ぼーとしていました。失礼いたしました。