替歌マンボー

政府インターネットテレビの「コロナ対策動画」に対抗したものかどうか知りませんが、「揶揄替歌マンボ―」がネット上で話題になっていたようです。*今は見当たりません。

私の所へも送られてきました。
しみじみとは見ていませんが、コロナ禍の現状・政府の感染対策等を揶揄(やゆ)した替歌(カラオケで歌われている歌)にして、最後に「マンボー」と叫ぶ時、海にいるあのマンボウが映る動画です。

昨年来、非常事態宣言やまん延防止等重点措置が繰り返し延長される中、私たちの生活にも「コロナ疲れ」が見られます。しかし一向に感染拡大が収まらず「制御不能」状態、オリンピックが終わるや否や「爆発的感染拡大」で医療はひっ迫。感染したら、原則自宅療養・入院待機が普通になっています。

国の後手後手の対応・一貫性のない政策・船頭多くして船山に上る状況の中で、新型コロナウイルス感染症収束の出口が見えず、不安は深まるばかりです。

場当たり的な対応を繰り返す政府、一丸となって政府を支えない省庁・官僚、後だし評論をする学者・専門家、的確な批判・提言の出来ないマスメディア。そしてなんでも「公平・平等」を求める私たち。

当初「揶揄替歌マンボ―」はこうした状況をパロディ化したものだと思いましたが、すぐに「恐ろしい」に変わりました。

「打ちこわし」「ええじゃないか」が心をよぎりました。江戸時代(田沼意次の頃)、米の価格が高騰し生活が苦しくなった都市貧民層が、鉢巻・上半身裸姿で米屋や大商人を襲った「打ちこわし」。幕府の都市政策、後手後手に回った米価対策が原因でした。また幕末、徳川慶喜が大政奉還をした頃、東海・近畿を中心に全国へ広がった「ええじゃないか」。老若男女が「ええじゃないか」「ええじゃないか」と言って熱狂的乱舞の中で町を練り歩き、富商や地主、村役人等の家へ押し入り物品や酒食を強要した「世直し一揆」です。

昔から人は、個人の力では「どうしようもない」ことに対し「笑うしかない」と笑い、行動してきたと思います。先行きが見えず、どうすることも出来ないことに対し「最後のエネルギー」を使うのではないでしょうか。
今、その笑いが少しづつ広がっているように感じます。

自民党総裁選挙、衆議院解散総選挙。「打ちこわし」「ええじゃないか」は起こるのでしょうか。