問われていること

19日に始まった衆議院議員選挙5日目。各政党の公約も出揃い、候補者達が政策・主張を訴えて走り回っています。

この中で、今選挙の意味や目的が明らかになってきていると思います。

「菅総理では選挙に負ける」と危機感を強めた自民党は、新たな顔を「岸田内閣」に変え日程を早める等、野党の気勢を制した戦いを進めました。

リングに上がる直前に相手が変わり、予定していた国会での議論も代表質問だけで終わる等、野党側もオロオロして、作戦変更を余儀なくされているように見えます。
第1ラウンドは自民党の作戦勝ちだと思います。

今回の選挙は国民として、岸田内閣を信任するのかと同時に安倍・菅政権の10年間の政権運営を検証・確認し評価する選挙です。また、目の前の課題であるコロナ感染症と疲弊した経済の対策、そしてこれからの日本をどのように成長させて行くのかが問われている選挙です。

「安倍一強」と言われる中、官僚も議員も官邸に忖度し、言うべきことを言わず、やるべきことをやってこなかったと感じます。
「権腐10年」。残念なことに、専制国家だけでなく民主国家でも権力は腐敗します。
もり・かけ、桜を見る会、元法相の選挙での買収だけでなく不祥事が続き、国会ではまともな答弁もされず官僚による公文書改ざんまで行われました。
国会軽視は国民軽視。国民をバカにした自公政権の「驕り」だと思います。

また「アベノミックス」は3本の矢で景気の好循環を実現し、雇用や所得の上昇につなげその実感を全国津々浦々まで届ける。成長戦略で民間投資を喚起するはずでした。
結果は、先進国の中で最も成長していない国、30年間賃金の上がらない国となり「格差社会」はさらに広がりました。政治への不信を拡大した10年でした。

緊張感のない政治は国民にとって不幸なことです。
権力の腐敗を防ぎ、国民・国家のための政治を進めるためには、政権の「受け皿」が必要です。
安心して任せることの出来る「政党」と即戦力となる「議員」の存在がなければそれは出来ません。そうした体制を市民・国民で作ることで、私たちの幸せ実現に一歩近づくことが出来ると考えます。今回の選挙の最大の意味はそのことにあり、今、第2ラウンドでその戦いをしていると思います。

市民自らが行動し発言しなければ、この国は良くならないと思います。これまでの「お任せ民主主義」と別れる時ではないでしょうか。最終ラウンドは10月31日(日)の投開票で、結果が出ます。