終わってみれば

10月31日に投開票が行われた衆議院議員選挙。

自民は公示前から15議席減らしたものの、261議席を獲得し過半数を上回り、立憲は110から96と14議席の減となりました。

自民は単独過半数を守り、立憲を中心にした5野党の選挙協力は成果を上げられず野党への追い風もない中、政権選択選挙の投票率は55.93%と戦後3番目の低さでした。

選挙前は、自民党が少し議席を減らし立憲は少し増えるのではと思っていました。野党第1党が14議席も減らし、維新が11から41に大躍進するとは思いもよりませんでした。

それにしても、日本人は本当におとなしい国民だと思います。この20年以上、実質賃金は上がるどころか下がり続け、国際競争力は低迷。国力は低下し続けています。緊張感のない政治状況が続き、格差社会は確実に広がっていると感じます。

もり・かけ学園、桜を見る会、選挙資金を使った買収等の真実は明らかにならず、国会ではまともな答弁もされず、官僚による「公文書改ざん」までありました。国会軽視は国民軽視ですが、どんなにバカにされても騒ぎません。銀座3兄妹、融資仲介疑惑も。自公政権の驕りだと思います。

北朝鮮・中国・ロシアだけでなく世界中に専制・独裁国家はありますが、民主国家であっても権力の腐敗は起こります。「 権腐10年」残念なことに権力は腐敗します。

これを防ぐのが「選挙」です。政権与党が国民と国家のためでなく、自党や議員の利益のみを求めるようなことをしたら、政権を交代させる仕組みです。それが出来る環境を整えておくことが権力の腐敗を防ぐ道だと思います。議会制民主主義を機能させることです。

それを行う為には、受け皿として「安心して任せられる政党」と「即戦力となる議員」の存在が必要です。

野党には、しっかりとした「政策」と地に足の着いた「活動」が求められます。また、それを育てるのは私たち国民の仕事だと思います。

半分近くの人が選挙に行かない現実を目の当たりにすると、簡単ではないことは分かりますが、緊張感のない政治は国民にとって不幸な事です。