岸田政権の命運

2月10日14時~15時30分、埼玉県市議会議長会の議員行政研修会がオンライン(Zoom)で開かれました。
対象は県内40市の市議会議長・副議長です。議長と私そして事務局長の3名で参加しました。

講演の演題は、『岸田首相の政局運営と参院選展望』。講師には政治ジャーナリストの泉 宏(いずみ ひろし)氏。泉氏は元時事通信社の政治記者で取締役をされていた方です。
これまで泉氏のお話を聞いたことはありません。初めてお顔と名前をZoomで拝見しました。

話の結論は、『この10日間で岸田政権の命運が決まる』というものです。
今起きている事態を、岸田首相がどう乗りきるのかが将来へ進むための運命。乗り切れば、政権は安定するという見立てです。

課題を5つ挙げました。。
1 「オミクロン」感染拡大を収束へ舵を切ることが出来るのか。まん延防止等重点措置から非常事態宣言に移さず。
2 藤井敏彦室長「更迭」で経済安保法案がつまずくことはないか。
3 自民党京都府連「選挙買収疑惑」
4 野田聖子大臣「夫は元暴力団員」の高裁判決
5 公明党との軋轢、選挙協力(相互)は崩壊

自民党総理総裁候補者や衆参院議員候補者選びのディベートに使えそうな課題です。一度にいろんな問題が起きることはよくあることで、それを解決できる能力がリーダーには求められます。企業でも起こりそうな内容に少し変えれば、取締役や管理職の選抜にも使えます。

これらの課題をどう捉え、どう解決するのか。
何を優先し、いつまでに・どのようにして、誰にやらせるのか。自らの関与と立場。また、それらをきちんと伝える能力と全体の理解・支持が得られるのかで、リーダーとして相応しいかどうかが決まります。

それにしても、この時期に経済安保法案の責任者である藤井氏の兼業と朝日新聞記者(二階堂進氏の孫娘)との不倫関係や京都府連の選挙とマネーロンダリング問題が出てきたのはなぜなのか。女性閣僚を増やしたいという思いは理解できますが、別人格とはいえ野田氏の夫が裁判中で、厳しい判決が想定される中、野田聖子氏を入閣させナンバー2にしたこと。誰も異論を唱えなかったこと等、よく分かりません。

スキャンダルの多くは内部告発情報によるものです。誰がどんな目的で仕掛けたのか分かりませんが、岸田首相にダメージを与えることで誰が得をするのでしょうか。権力闘争の臭いがします。

岸田首相がどのように対応されるのか見守って参ります。