非常勤特別職「参与」

9月議会、これまでの審議の中で、最も多くの質問があったのは第50号議案 『吉川市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例』でした。

議案の提案理由では、『市の重要施策の総合調整及び円滑かつ効果的な推進を図るために設置する参与の報酬を定めたいので、この案を提出するものである。』とあります。

非常勤特別職の設置ですので、人事案件にはならないため『報酬及び費用弁償に関する条例』の改正で提案されました。

吉川市で初めて迎える、「参与」ということもあり、『どのような方が、どのような仕事をし、どんな役割を担うのか』に興味があったようです。
私を含め全会派の7人が、「参与」について、質問を重ねました。

私の質問は、①「参与の人選はどのように行ったのか。また、参与となる方の経歴等」 ②『市の重要施策の総合調整及び円滑かつ効果的な推進を図るために設置する参与』とありますが、担当される業務の具体的内容及び勤務態様 ③報酬額を月額45万円とした根拠、理由。でした。

他の議員も同じような内容ですが、「職務上の権限」、「設置による効果と期待」、「天下りではないか」等の質問もありました。

これらの質問に、中原市長が全て答えました。
●非常勤特別職として、週5日、1日7時間勤務 ●月額45万円は、当市の再任用の最高額を参考に決めた ●埼玉県の元幹部職員を予定 ●吉川市の課題(事業)や政策について、市長への助言や県・国との連絡調整を担ってもらう ●職務権限はなく、独立した立場で市長の指揮下に置く ●市の政策・事業は、国・県の政策とも関連しており、情報収集と連携が必要。特に県とのパイプ役として、効果的な事業推進が期待できる等、丁寧に答えていました。

45万円の報酬額について、『低いのでは?』、『高い』といった質問に対し、『低いか高いかは、結果だと考える。参与が、どれだけの成果を出すことが出来たかで判断すべきでは』と答弁しました。中原さんもだいぶ落ち着き、良い答弁をするようになったと思います。

本会議ではこんな様子でしたが、総務水道委員会の審査ではさらに突っ込んだ質問がされ、政策室の主幹が答えています。(私も傍聴に行き、各委員のやり取りを聞きました)

中には、的外れな質問や意見もありましたが、「参与」の経歴が少し明らかになっています。

埼玉県の元幹部職員ですが、部長職を歴任し最後は知事部局(秘書室長)にいたそうです。また、県内の市に助役として出向した経験があり、市の行政についても理解している。との説明がありました。

また、吉川市職員の反応は、『いろいろな場での助言や県との調整、パイプに期待できる』と、概ね良好だそうです。

過去、吉川市では県から現職の職員を、『参事』として迎えたことがありますが、県職員OBの『参与』は初めての経験です。

『参与』が、重要施策の総合調整や効果的推進等、実際の仕事を通して、市職員の人材育成にも良い刺激となり、影響があればよいと思います。