【12月議会一般質問から】
2020年2月27日、安倍首相は全国の小中高・特別支援学校について3月2日から春休みに入るまでの間、一斉の「臨時休業」を行うよう要請しました。
突然の「臨時休業」要請は、学校現場をはじめ社会に大きな混乱をもたらし、新型コロナウイルス感染症への不安を深めました。
法的根拠も科学的根拠もない要請でしたが、全国の小中学校で99%、高等学校の98.8%が休校措置をとり(文科省調査3月16日)、児童・生徒は5月末まで、自宅での「学習」と「自粛生活」を余儀なくされました。
学校での新型コロナウイルス感染症対応は本来、「学校保健安全法」や「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」で行うことです。関連して「新型インフルエンザ等対策特別措置法」もインフルエンザ等対策の実施、発生時の措置について定めています。
感染症対策は、1地域決定 2最小限の制約 3専門機関の活用、この3つの原則にのっとり実施することになっています。
学校保健は自治体教育委員会の職務権限であり、具体的対策は、①出席停止 ②一部休業 ③全部休業という段階的に行います。また、学校保健は地域社会の公衆衛生と密接な関係があり、実施あたっては科学的・専門的な技術と施設を必要とするため、地域の保健所の助言と援助を受けます。これまでインフルエンザ等の対応は、実際にそうやってきました。
安倍首相の「要請」は、現行の教育法体系が備えていた「適切な対応」を不能にしたと言えます。休業措置が長期化したことにより、学びの機会の喪失、児童虐待の増加等の問題も深刻化し、学校再開後の教師の負担も増えました。
「新型コロナウイルス感染症」対策の第一歩ともいえる「一斉休業」。市教育委員会はどのように考え判断をしたのか、改めて整理し確認する必要があると考え一般質問で取り上げました。
今回の「一斉休業」に対する市町村の対応は、国と地方自治体との関係、政治と教育、市と教育委員会、中央集権と地方分権、GIGAスクール構想、学習指導要領、小人数学級と教職員定数、そして学ぶ権利等の現状と問題をより明確にしたと思います。
国民・市民意識についても、かいま見えたのではないでしょうか。
*またまた、1日遅れで申し訳ありません。昨日は、前から気になっていた緑道の花壇の手入れをしておりました。枯れた花を植え替え、久しぶりに水まきをしました。
一般質問の通告内容及び議場でのインターネット中継の録画は、吉川市ホームページを通してみることが出来ます。ご関心のある方はご覧ください。