吉川市長選挙公開討論会が、2月8日(日)午後1時より中央公民館ホールで開催された。主催は、吉川青年会議所。
立候補を予定している戸張胤茂氏(現市長)と中原恵人氏(現県議会議員)がパネリストとして出席し、1時間にわたり「まちづくり」への思いを語った。
討論会は、初めに10の質問。両氏の緊張を解くため、『相手より自分の方がおしゃれだ』とか『市長の椅子に座るわるのは自分』などといった質問に○☓で答えてもらい、ウオーミングアップの後、主催者側が選んだ5つの課題、①教育・子育て ②医療・福祉 ③都市基盤づくり ④商農工業の発展 ⑤行財政改革に対し、それそれれの立候補予定者が見解(2分間だったと思う)を述べた。
その後のクロストークでは、①美南駅東口開発の取組 ②新庁舎建設 ③新中学校建設(第4中学) ④フロリデーション ⑤ワクチン接種問題について、それぞれ3分間で基本的な考えや立場を話した後、相手に質問(1分)を行った。最後に、市長選挙へ臨む決意を表明して1時間にわたる討論会は終了した。
吉川市が抱える課題について、それぞれの立場や見解を明確にし、突っ込んだやり取りを通して、「これからのまちづくり」の方向性を議論するところまではいかなかったが、候補者の「人となりや考え方の違い」を理解し、一人の市民としてこれからの吉川を考えるきっかけになったと思う。
戸張氏の「住みよさ日本一を目指す」や中原氏の「価値ある未来をともに創る」等、両候補者とも情緒的で、実際の政策や事業を進める上で重要な要素である財源、数字裏付け、見通し等の話はほとんどなく、なぜそう考えるのか、なぜそうすべきなのかを理解・納得できるまでには至らなかった。討論会としては、物足りなさも感じるが、限られた時間の中でそこまで期待するのは無理かもしれない。例えば、『今、新庁舎建設を進めるべきか』といったテーマに絞れば、そのようなことも期待できると思う。
戸張さんは、いつになく大声を張り上げ相当な危機感を持っている様に思えた。中原さんは、落ち着いて歯切れよく、相手を持ち上げる余裕すら感じられた。
選挙は投票箱を開けてみなければ分からない。選挙戦の最終日で人々の心が変わることもある。慢心や油断は負けに繋がる。相手も必死。挑戦者には、それを上回る必死さと謙虚さか求められると思う。
当日昼頃から降り始めた雨にも拘わらず、会場はほぼいっぱいで、混乱もなく討論会が開催、終了されたことは良かった。
会場来られた方々は、中原さんを日頃から応援している人や戸張さんの応援団が多く、この討論会を聞いて候補者を選ぶといった方はほとんどいないように感じられた。
二人の候補者について、『ほとんど知らない』という多くの市民にこそ、二人の話をじっくり聞いてほしいと思う。
吉川の固い岩盤に穴が開けられるかどうかの市長選挙。どちらの候補者を支持するにしても、必ず投票には行ってほしい。最低でも、50パーセント以下の投票率で選ばれた市長では情けないと思いませんか。
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