水防組合行政視察

11月21日(水)~22日(木)、江戸川水防事務組合(江戸水)の行政視察で、静岡市にある「静岡県地震防災センター」と函南町(三島市・沼津市の隣)の「伊豆ゲートウエイ函南」に行ってきました。

江戸水は、水防法に基づき埼玉県から指定された事務組合で江戸川の右岸、春日部市西親野井から三郷市高洲までの32㎞を管理する指定水防管理団体です。

水防事務の調整と実施に必要な事項を規定し、河川の洪水等水害の警戒、防御を行い被害の軽減を目的に活動しています。 春日部・吉川・三郷市と松伏町で構成され、管理者は三郷市長、副管理者は吉川・春日部市長と松伏町長です。組合議会議員は各市町4人です。

11年間市議を務めていますが、「水防議員」は初めてなので初参加です。

21日(水)午前8時30分、三郷市役所をバスで出発。

昼食を由比(静岡市清水区)で取り、2時から「静岡県地震防災センター」で防災学習体験プログラムコース(施設見学・防災講話)を受けました。センターは地震と津波を中心した知識と対策について啓発と自主防災活動の支援施設です。体験施設として津波コーナーの映像装置や3次元の地震体験装置、展示コーナーは住宅の耐震補強方法や防災ベットも展示されています。また、県・市町職員の研修も実施しています。

開館後30年経っており、来年の1月から全館リニューアルのため1年間休館するとのことでした。

防災センターから宿泊地のホテル(静岡市内)へ移動。6時~夕食を兼ねた懇親会があり終了後、静岡おでんの「黒はんぺん」を食べに皆(10人程)で出かけました。

翌22日(木)は、午前8時45分に出発。「道の駅・川の駅 伊豆ゲートウエイ函南」に10時に到着。

始めに 国土交通省沼津河川国道事務所より「狩野川水系河川整備計画」と「狩野川放水路」について説明があり、函南町の企画財政課・産業振興課からは、「国土利用計画函南町第3次計画」についてお話しを頂きました。

霧雨の中、「道の駅・川の駅 伊豆ゲートウエイ函南」を視察しました。 防狩野川と一体的に整備された川の駅・道の駅です。

川の駅は、国交省が実施する河川防災ステーション事業用区域の一部を函南町が占用し、水防他目的センターの整備を行い、道の駅と連携する施設として駐車場と含め、管理運営する施設です。水辺空間を利用した広場や子ども達が川遊び出来るワンドを整備し、川の駅としてまちが管理運営しています。

同時に、国交省が実施する河川防災ステーション事業と連携し、平常時の地域活性化機能と水防活動の活用を図り、災害時は避難地、救援物資の中継地点として施設整備(一部継続中)されました。

また、東名高速、新東名高速道路と下田を結ぶ伊豆縦貫道の一部開通に合わせ、伊豆半島の玄関口となる函南町が伊豆ゲートウエイ機能の役割を担う道の駅を整備し、伊豆半島の道の駅7駅と川の駅を連携する為の施設です。

最大のネライは観光客の増加が期待される中、地域産業の活性化に繋げ、函南町が単なる通過町とならないために、観光交通を町内に誘導することです。そのための、「道の駅・川の駅 伊豆ゲートウエイ函南」だと言えます。

函南町の意気込みと戦略が見えます。小さな町ですが、環境の変化に合わせ立地と地域資源を活用し、生き残りと発展を考えての事業だと思います。

*行きに、由比(静岡市清水区)で昼食を取りましたが、そこのすぐ下に「正雪紺屋」がありました。以前から訪ねてみたい所でした。『柚木沙弥郎』が芹沢銈介に弟子入りした後、芹沢の勧めで「布の扱いと染の基本」を住み込みで学んだのが「正雪紺屋」です。江戸時代の兵学者由井(由比)正雪の生家です。5月5日のブログ『柚木沙弥郎』をご参照ください。

*昨年の10月、吉川市議会3委員会合同研修で「佐原広域交流拠点PFI事業」の視察研修に行きました。利根川のスーパー堤防上に国と佐原市(合併後香取市)が協働し、水辺交流センターや河川利用情報発信施設、車両倉庫、川の駅、道の駅をPFI事業により一体的に設計、建設、維持・管理、運営する施設です。国の河川事業で初めてPFI手法で整備された所です。