今日8月10日(土)は、お盆の帰省ラッシュがピークです。高速道路や新幹線の駅、空港も大混雑です。
日本中で大移動が始まりました。
親族に子どもの成長を見せて近況を報告。お墓参りに行き、ふるさとの味と自然に、「ほっと」する一時ではないでしょうか。
毎年、この時期が近づくと上野駅前の「テント村」と「帰省みやげ」のことが思い起こされます。かつては、帰省の最大の足は鉄道で、上野駅は上信越・東北方面へのターミナルでした。
この時の混雑ぶりは尋常ではなく、上野の街全体が異様な雰囲気でした。
駅前から広小路への大通りを始め「アメ横」、路地まで人があふれており、「ふるさと」を目指す人々の熱気が漂っていました。
そして上野駅前の「テント村」で夜を過ごす人達の姿は、帰省の風物詩でした。
当時、担当していた名店街での「帰省みやげ」の販売は、大晦日と並ぶ年間最大の商戦でした。お中元・お歳暮は配送伝票での売上ですが、「帰省みやげ」は持ち帰りが中心でした。実際に商品が動くのでかなりの忙しさです。
1千万円以上の売上が続く、緊張感、充実感のある数日間でした。
地下1階入り口の店頭には、20~30分前からお客様が並び「10時開店」を待ちます。
ピークの日には開店時間を早めたことがありますが、それ以外は「10時開店」を守ったと思います。
しかし、時計を見ながらそわそわと焦った様子の方には、列車の時刻を確認し、間に合うように販売したこともありました。正面横から入店してもらい、どんなお土産を探しているのかを伺い相応しい店へ案内しました。
商品が決まれば、最大のサービスは「時間」ですので正確かつ短時間で接客するように努めました。
この時期は何も言わなくても皆、素晴らしい「接客・サービス」をします。社員・アルバイト・パート・派遣社員の意識と行動が同じになるようです。気合が違います。
短い時間で必要な情報を伝え、正確で美しい動きをします。品出し・包装・精算等、連携プレーも見事です。「笑顔」も「ありがとうございます」も、自然に心から出ているように感じる接客です。
繁忙期は余り間違いは起こりませんが、ヒマな時程、集中していないのか「ポカ」がありました。
お盆が終わり、また帰りに来店されるお客様もかなりいたように思います。
自宅へ帰る前に「お礼を言いたい」と立ち寄られたり、「冷蔵庫を空にしてきたから」と、惣菜や生鮮3品のある地下2階へ向かうお客様もおりました。
後姿からは、「安堵の疲労感」と「ふるさと」の「風」が伝わってくるように感じました。