1週間が経ちました

台風19号が上陸して丁度、1週間が経ちました。

記録的豪雨で首都圏をはじめ、広範囲で大きな被害が出ました。
68の河川で100箇所以上が決壊。死者80人、行方不明者11人、負傷者は396人、今でも4,000人を超える避難者がいます。

連日、新聞、テレビで被害の状況や原因等が伝えられています。被害を受けた方々の生々しい声に、改めて水の力の恐ろしさ、そして悲しみや失望、やるせなさを感じます。映像で見る光景には息を呑んでしまいます。

水に浸かった家屋から運びだされた家具や電気製品、畳み等が積み上げられ、泥の除去が続けられています。そこには被害を受けた方々をはじめ、行政の職員や自衛隊、ボランティア達の姿があります。大学では、学生達が机や椅子をきれいにしていました。酒造メーカーでは社員が工場の清掃に取り組んでいました。

自分たちが学ぶ場所・働く場所をもとの姿に戻す。自宅の復旧は、まずは自ら行い、ご近所で互いに助け合いながら進めることが基本だと思います。しかし、幼い子どものいる家庭や高齢者世帯では自分達や地域の力だけでは出来ません。また農業や漁業の再開には、泥水に浸かった田んぼの整備、漁港に流れ着いた大量の漂流物撤去をやらなければなりません。行政や自衛隊、ボランティアの力が必要です。

災害で最も力を発揮できるのは自衛隊です。宿泊・食事・排泄物等、自らの力で完結できる能力を持ち、組織的行動ができる組織だからです。しかし、人員・期間等も限られる中での支援活動です。

それにしても、次々に大災害が起こっていては、自衛隊やボランティアだけに頼り続ける訳には行きません。

私は、中学・高校・大学生の力を借りるべきだと思います。学校は休みにして、それぞれの地域で数日から数週間、支援活動に協力を頂くことです。いろいろな活動を通じ、地域・自然・暮らし・人間そのものについて学ぶ機会になると思います。生きた体験学習ではないでしょうか。

地球温暖化に伴う「異常気象」が叫ばれて、随分と経ちます。これまでの「異常」が「日常」になり、「自然災害」が年々拡大、変質して発生している時代です。無くなることはありません。

「災害対策」の基本的な考え方を、根本から見直す時に来ていると思います。