後任には「安倍前総理」を

「私の不適切な発言で大変ご迷惑をおかけした。会長を辞任いたそうと思っております」。
2月12日(金)午後、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会評議委員会と理事会の合同懇談会の冒頭、森喜朗会長は出席者に対し改めて謝罪し、会長を辞任しました。

「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかる」等の発言は、日本そして世界中から強い非難を浴びました。

女性はもとより、スポンサー企業やボランティアからも。IOCには、「オリンピックの精神に反する」とまで。加えて、森氏が元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏へ後任への就任を要請し、事実上後継者を指名したことが問題視されました。

女性蔑視発言は、日本の「男女格差」解消が進まない背景と現実の姿を世界に発信し、後継者選びの「密室人事」は組織委員会の「ガバナンス」の無さを明らかにしました。

組織委員会をはじめIOCそして政府と東京都。これまでのバタバタした対応からは、現状認識と視点のズレを感じます。

今頃になって、「会長には女性や年齢の若い人が相応しい」という菅総理の発言がありましたが、組織委員会での会長選びでは、どんな議論を通じて森さんが選ばれたのでしょうか。また、オリンピック精神をどのように具現化する大会にするのか等は、どんな議論を経て確認されたのでしょうか。

「密室人事」も「女性がたくさん入っている……」発言もそれを許してきた組織委員会の土壌があるように思います。

今、政府は東京オリンピック・パラリンピックを「コロナウイルスに打ち勝った記念すべき大会」とするため、「ワクチン接種」を急いでいるように思います。

「ワクチン接種」は感染拡大を収束させるためのもので、オリンピック・パラリンピック開催のためにやるのではありません。たとえ国内での感染が収束に向かったとしても、それは世界(人類)がコロナウイルスに打ち勝ったわけではありません。オリンピックは1国だけで開催できるものではありません。

発想も視点も相当ズレていると思います。国・都・組織委員会は、日本と世界の現状を見ていないというより、見ないようにしているとしか思えません。

私は、東京オリンピック・パラリンピック大会は中止すべきと考えます。1日も早く結論を出すべきです。だれの為に何のために開催するするのか分かりません。

最終的にどうなるのか分かりませんが、後任の会長には「開催」と「中止」のどちらになっても対応できる方が相応しいと思います。

2013年9月7日のIOC総会で、2020年夏東京オリンピック・パラリンピック大会が決まりました。

招致に努めた当時の首相は安倍総理でした。安倍前総理が適任だと思います。