地下鉄日比谷線入谷駅から5分ほど、鬼子母神のそばにあるお寺で親戚の法要が営われました。
昨年の1月に亡くなった義兄(親戚)の法事です。
江戸末期から浅草で米屋をやっておりましたが、後継ぎもおらず米屋の将来を考えると経営も厳しいことから、亡くなった1月に店をたたみました。
この数十年、ご主人が一人で精米から配達までやり、おばあさんが店番をしていました。おばあさんは102歳まで元気に店番をし、103歳で亡くなりました。
時々行くと、いつも正座して丁寧におじぎをされました。お茶を入れ、菓子を勧め、必ず私の家族の様子を聞きます。その姿は100歳頃まで変わりませんでしたが、101歳頃から同じ事を繰り返し聞くようになりました。
ご主人(義兄)は、余計な事を言わず黙々と仕事をする静かな方でした。
22歳の時から16年間、上野駅前のデパートで仕事をし下町で暮らす人達と付き合ってきました。
どちらかと言えば静かな方が多いと思います。しかし、話をすれば「本質」を捉えた見方をされる方々でした。
妻は上野の米屋の娘で50年以上の付き合いです。下町の資質を持っているようで、時々「怖い」と思います。
「短い言葉で、相手の心に伝えたい」と、ずうーと前から思っていますが出来ません。
私には「江戸っ子」の資質がないのかも知れません。